”牡丹獅子”は、天狗を追いかけていたはずの獅子が、ボタンの匂いに魅了され、これを噛みとって、”お多福”へプレゼントしようとする、という演目である。
ボタンの前で立ち止り、何度か噛みとろうとする獅子。
見事にボタンを咥え、”人形獅子”へと演目が変わるのだが、ここで”お多福”と、人の恋路を邪魔する”ひょっとこ”が現れ、天狗と一緒に、お多福をめぐって、3つ巴の争いが繰り広げられる。
お多福、ひょっとこも、登場する時に観客席を廻ってくるのだが、こちらは子供たちににこやかに福を授けて行く。
ちょっと緊張気味だが、うれしそうだ。
物語シリーズは、この”人形獅子”にておわり、最後は、五穀豊穣を祈願する“神来舞”(しんぐるま)が、奉納される。
※シリーズ:次回、最終回です。